高梁市出身の鶴岡幸助物語「大地の詩」公開 2011年02月19日 asahi.com

■家庭愛、今こそ


 高梁市出身で明治から昭和期に少年の更生に力を注いだ留岡幸助(とめ・おか・こう・すけ)(1864〜1934)の生涯を描いた映画「大地の詩(うた)・留岡幸助物語」が完成し、19日から県内で上映が始まる。製作費の支援などで協力した県内の福祉関係者らは、「映画を通して家庭愛を大切にした留岡の生き方を知ってほしい」と呼びかけている。(八尋紀子)


 留岡は18歳で洗礼を受け、同志社英学校(現・同志社大)へ進んだ後、牧師になった。明治24(1891)年に北海道・空知(そら・ち)で監獄の教誨師(きょう・かい・し)になり、受刑者と接する中で少年期の家庭教育の大切さに気づくと、少年の更生について学ぶため米国へ留学。帰国後の同32(1899)年に東京・巣鴨に、大正3(1914)年に北海道遠軽(えん・がる)町に少年更生施設を創設。現在も同町にある「北海道家庭学校」で妻とともに入所する子どもたちと一緒に生活しながら、亡くなる直前まで家庭愛に基づく教育に取り組んだ。


 映画の監督は、明治期に岡山で日本初の孤児院を開いた石井十次を取り上げた映画「石井のおとうさんありがとう」(2004年公開)などの作品で知られる山田火砂子(ひ・さ・こ)さん(79)。テレビドラマ「必殺シリーズ」「ゲゲゲの女房」などに出演した村上弘明さんが留岡を、米映画でも活躍する工藤夕貴さんが留岡の妻を演じた。昨秋には高梁市内で撮影もされた。


 製作費を支援するため、留岡を慕う県内の福祉関係者らが昨年から、映画鑑賞券を兼ねた製作協力券(千円)を販売。高梁、岡山両市を中心に約1万枚が売れたという。


 事務局を務めた岡山市北区児童養護施設「南野(なん・や)育成園」の叶原土筆(かな・はら・つく・し)園長(75)は、留岡が唱えた家庭教育の大切さに共感。児童自立支援施設の県立成徳学校(同市中区)に定年退職するまでの約30年間、夫婦で住み込み、留岡の精神を実践した。


 叶原園長は「家庭の存在感が薄れている今こそ、留岡が貫いた家庭愛の大切さを知ってほしい」と話す。


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映画の先行上映が始まっているようです。映画の記事は他にもたくさんあるのですが、このasahi.com 記事の中では読みまで書いているにもかかわらず、題字では「鶴岡」となっている残念な記事。
ついでに、叶原さんって懐かしい。全教協の会長を長いことされていた方ですよね。