新聞記事:平和劇で命の重さ知る 若夏学院の33人、地元の戦争を事前学習       2009年11月15日 琉球新報

 那覇市にある児童自立支援施設・県立若夏学院の全小中学生33人が現在、12月の学習発表会での平和劇上演に向けた取り組みを進めている。11日には事前学習として、台本に描かれている沖縄戦や地域の歴史を学んだ。昨年度、同学院の改築工事に伴い19発もの不発弾が発見されたことを機に「足元の歴史を知ろう」と始まった取り組み。子どもたちは自分たちが日ごろ勉強し、生活している場所で戦争があったことを知り、自分たちが演じることで、命の重さや平和について考えを深めている。
 敷地内から多数の不発弾が発見されたことに驚いた社会科の大城邦夫教諭(38)と英語科の上原亮輔教諭(31)は周辺に住む戦争体験者2人に話を聞き、この地域が激戦地だったことをあらためて知ったという。
 上原教諭は「子どもたちが平和を考え、同時に他人の立場に立てる想像力を身に付けてほしい」と、証言を基に平和劇の台本を書き、11月から練習を始めた。
 事前学習で大城教諭は戦争があったことを実感しやすいよう、艦砲弾や砲弾の破片なども準備した。何度も台本を開いてせりふと史実を突き合わせながら、劇の背景を掘り下げる作業を進め、子どもたちは真剣な様子で学んだ。
 大城教諭は対馬丸を攻撃し、沈没させた米潜水艦の記録文書を画像で見せながら「文字の世界で対馬丸が沈んだことは分かるが、知ってほしいのは、その瞬間瞬間に人が死んでいるということ。真っ暗な中、小3から6年の子どもが海に投げ出された。沈めば死ぬだけだ」と説明。「しっかり考え、肌で感じ、思いを受け止めて真剣に平和劇をやってほしい。未来をつくり、将来を背負って立つのは君たちだ」と呼び掛けた。
 中学2年の女子は「自分で(劇を)やることで、亡くなった人の気持ちが分かってきた。戦争はやっちゃいけないと思う」と語った。
 平和劇は12月20日の学習発表会で披露する。事前学習では今後、激戦地だった那覇市真嘉比や対馬丸記念館も訪れる。
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写真もあるので元を・・・
 http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-152845-storytopic-7.html

19発とはすごいですね。畑作業とかも危険なんでしょうか。生きた教材ですよね。
ついでに、建て替えもされたんですね。以前、どこかで設計図らしきものを見たような気がします。