新聞記事:児童福祉の先駆者描く作品上映 児童自立支援施設の礎築く  2011.10.20

矢板】国内の児童福祉の先駆者の1人、留岡幸助(1864〜1934)の生涯を描いた映画「大地の詩〜留岡幸助物語〜」(山田火砂子監督)の上映会が22日、市文化会館大ホールで開かれる。県内での公開は初めて。(島野剛)

 留岡は明治時代、東京都内でいわゆる不良少年の教育施設を開設。その後、農作業などを通じた教育を行うため「北海道家庭学校」を開いた。

 北海道家庭学校は小規模の寮で少年と父母役の職員が寝食を共にし、自然の中で日々を送りながら落ち着いた生活を取り戻す処遇を実践。このスタイルは児童福祉施設の1つ、現在の児童自立支援施設で行われている処遇の基となっている。

 県の児童自立支援施設那須学園」(定員60人、矢板市沢)園長補佐の田仲輝男さん(55)が今春、東京都内の映画館で作品を見て感激。製作会社に県内での上映を熱心に働き掛け、上映会が実現した。

 同学園も1992年まで北海道家庭学校と同じ夫婦小舎制を採用。現在は職員が交代勤務になっているが、基本的なスタイルや理念は変わっていない。田仲さんは「多くの人に児童自立支援施設を知ってほしい。今も留岡の時代も『家庭が大切』というのは変わっていない」と話す。

 出演は村上弘明工藤夕貴ら。山田監督は本年度児童福祉文化賞を受賞している。

 午後2時開演。冒頭、山田監督が舞台挨拶する。前売り1千円、当日1400円。前売り券の問い合わせは市文化会館電話0287・43・2212。


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映画を誘致してこれるんだ。そういう手があったか。うちでも企画したらできるのだろうか?
しかし、この映画、業界以外ではどういう反応なのだろうか。

山田監督は、前前作(石井十次)、前作(石井筆子)でも児童福祉文化標賞を受賞していたが、今回で3本連続ですね。特別部門での受賞となっていました。